映画素人の映画評論

「Amazonプライムビデオで映画を観たいけど何を観たらいいか分からない」という方のために、実際にAmazonプライムで観た映画を評論していきたいと思います。ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。

#15『犯罪都市 THE ROUND UP』

犯罪都市 THE ROUND UP』

・あらすじ

移民韓国人による韓国人観光客を狙った犯罪が増えているベトナム
そんなベトナムの韓国領事館に自首してきた犯罪者のユ・ジョンフンを引き取るため、クムチョン署の強行犯係に所属するマ・ソトク刑事(マ・ドンソク)と班長のチョン・イルマン刑事(チェ・グィファ)はベトナムへ向かった。
犯罪者自らが領事館に出頭してくるのはおかしいと感じたソトク刑事に痛めつけられながら理由を問われたジョンフンは、仲間のイ・ジョンドゥから命を狙われていると告白するのだが、ソトク刑事とイルマン刑事が教えられた居場所に向かうと、そこには死体となったジョンドゥがいたのだ。
ジョンドゥが殺されたと知ったジョンフンは、ようやく本当のことを話し始める。
多額の身代金を目的として韓国人を狙った誘拐殺人を行うカン・ヘサンという人物と共にとある誘拐事件を起こしたのだが、途中で人質である青年実業家のチェ・ヨンギを何のためらいもなく殺してしまうヘサンに対して恐怖を抱き逃げ出したということなのである。
それを知ったソトク刑事は異国の地ベトナムでカン・ヘサンを捕まえようと捜査するのだが、果たして無事に凶悪な犯罪者であるカン・ヘサンを捕まえることが出来るのであろうか。

・敵役の残忍さが恐ろしい

敵のボスであるカン・ヘサンはとにかく残忍であり、相手を何のためらいもなく簡単に殺してしまう様子を観ていると絶対に近寄りたくないなと感じてしまう。
そんなヘサンを異国の地ベトナムにおいてソトク刑事たちは追い詰めようとするのだが、韓国の刑事がベトナムで捜査をするのは当然ながら違法行為であり、それがばれたら強制送還されてしまう。
そんな状況において、自分の身にも危険がおよぶかもしれない相手を追い詰めようとするソトク刑事は正義心に満ち溢れた立派な刑事なのだなと感心する反面、そんな恐ろしい相手は現地の警察に任せて自分の任務だけを完了させてさっさと帰ってくればいいじゃないかという想いが観ていて芽生えてしまった。
自分だったら絶対に後者を選ぶだろうなと思ってしまったのは、きっと筆者だけではないと思う。

・主演は我らのマ・ドンソク

本作で主演のマ・ソトク刑事役を演じているのが、筆者が大ファンであるマ・ドンソクである。
他の作品でもそうなのだが、豪快に相手を殴り飛ばすアクションシーンを観ていると、本当にスカッとするし、ついつい夢中になって観てしまう。
それはきっと彼の武器とも言える強靭な肉体があるからなのであろう。
ジャッキーチェンのアクションも観ていてものすごいと言えるが、マ・ドンソクの場合はパンチ一発一発がめちゃくちゃ重く、殴られた相手がまるでハンマーで殴られたみたいに吹っ飛んでいく姿を観ると、「破壊の限りを尽くせ」などと穏やかではない自分が心の中で叫んでいるのが分かる(笑)
あくまで刑事として悪役を叩きのめしているのだが、彼のパンチを観ているとドラクエでいうところの「つうこんのいちげき」というワードがピッタリ当てはまるのではないかと思ってしまう。
とにかくそんなマ・ドンソクのアクションシーンは観ていてものすごくスカッとするので、まだ観たことがないという方はぜひ観てみてほしい。

・おすすめ度

★★★★★(5点/5点満点中)

とにかくマ・ドンソクのアクションシーンを観てほしい。
それだけでも十分満足出来る作品であるが、ストーリーも素晴らしく観ていてハラハラするような内容となっている。
またパク・チファン演じる元イス組のボスであったチャン・イスのキャラクターもとてもユニークで個人的には好感が持てると感じた。
マ・ドンソクを知らないという方にも自信を持っておすすめできるので、ぜひ騙されたと思って観てみてほしい。

・スタッフ・キャスト

【監督】

イ・サンヨン

【脚本】

キム・ミンソン、イ・サンヨン、イ・ヨンジョン、マ・ドンソク

【制作】

ユ・ヨンチェ、マ・ドンソク

【キャスト】

マ・ソクト:マ・ドンソク
カン・ヘサン:ソン・ソック
チョン・イルマン:チェ・グィファ
チャン・イス:パク・チファン
オ・ドンギュン:ホ・ドンウォン
カン・ホンソク:ハジュン
キム・サンフン:チョン・ジェグァン