映画素人の映画評論

「Amazonプライムビデオで映画を観たいけど何を観たらいいか分からない」という方のために、実際にAmazonプライムで観た映画を評論していきたいと思います。ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。

#1『Bullet Train (ブレットトレイン)』

・あらすじ

世界一運の悪い殺し屋レディバグ(ブラッド・ピット)。
今回任命された任務は、日本の新幹線内でブリーフケースを盗み次の駅で降りるというとても簡単なものだった。
無事にブリーフケースを盗み出し、新幹線は駅に到着。
しかし降りようとした彼の身に思いもよらぬ出来事が襲い掛かり、そこから坂道を転げ落ちるように様々なアクシデントに見舞われていく。
果たして彼は無事にミッションをクリアし、新幹線から降りることが出来るのか?

・個性豊かなキャラクターは観ていて飽きない

一言で言ってしまえばめちゃくちゃ面白かった。
彼のもとに次々と個性豊かな殺し屋が襲い掛かってくるのだが、敵でありながらどこか憎めないキャラばかり。
他人を機関車トーマスに出てくるキャラクターに例えて性格や行動を分析するレモン。
そんな彼のたとえ話に辟易とさせられるも兄弟のように仲の良いタンジェリン。
毒蛇の毒を使って相手を一瞬にして葬り去るホーネットなどなど、敵にすると恐ろしいけど味方にいてくれると頼もしいと思えるようなキャラが次々に襲い掛かってくる展開は、テンポが非常に良くて観ていても飽きずにドキドキワクワクしながら物語に没頭することが出来る。

・監督や原作は?

なんとな~くだけど観ていて「パルプフィクション」っぽいなと思い、「ひょっとすると監督はクエンティン・タランティーノなのか?」と期待したけど全然違った(笑)
まあもしタランティーノだったらレモン役辺りにサミュエル・L・ジャクソンを使いそうだし違うよなと思ったけど、さすがにサミュエル・L・ジャクソンもいい歳だし、あんな激しいアクションは出来ないだろうな・・・。
調べてみたら監督はデヴィッドリーチという人らしい(知らん)。
デヴィッドリンチなら知ってるけど・・・。
そしてびっくりしたのがなんと原作が伊坂幸太郎だったという点。
伊坂幸太郎といえばミステリーばかりと思っていたので、まったくジャンルの違うストーリーに伊坂幸太郎らしさを微塵も感じ取れなかった。
ちなみにこれは余談だけど、伊坂幸太郎原作の映画と言えば『重力ピエロ』・『ゴールデンスランバー』・『アヒルと鴨のコインロッカー』・『グラスホッパー』などが有名だけど、私が一番おすすめするのが『フィッシュストーリー』である。
もともと短編集の中の1話であり、ボリューム的に2時間の映画にするのは難しいと思われるが、そこは制作スタッフの手腕が光り最高に面白い作品に仕上がっている。
執筆時現在はAmazonプライムで観ることは出来ないため、興味のある方はぜひゲ〇やツ〇ヤなどで探してみてほしい。

・評価

★★★★★(5/5点満点中)

文句なしに星5つと言っていいだろう。
ところどころにコメディ要素を散りばめながらも、相手ボスの圧倒的な力に絶望感を感じたり、心強い味方の登場にワクワクしたりと、観る人の心をガッチリと掴んで離さないような演出になっている。
また、個人的に好きなのが舞台は日本なんだけどどことなく違和感のあるような世界観。
いかにも「欧米人のイメージする日本」という感じでパチモンっぽいところが最高に面白かった。

 

・スタッフ・キャスト

【監督】
デヴィッド・リーチ

【原作】
伊坂幸太郎

【脚本】
ザック・オルケウィッツ

【キャスト】

レディバグ:ブラッド・ピット
レモン:ブライアン・タイリー・ヘンリー
タンジェリン:アーロン・テイラー=ジョンソン
木村:アンドリュー・小路
エルダー:真田広之
プリンス:ジョーイ・キング
ホワイトデス:マイケル・シャノン
ウルフ:ベニート・A・マルティネス
マリア:サンドラ・ブロック
ホーネット:ザジー・ビーツ